面接や取材で、良い問いを立てて相手の魅力を引き出していきたいです

さとゆみビジネスライティングゼミ3期を受講された岡田美佳子さん。岡田さんはお仕事でオウンドメディアを立ち上げ、ご自身でも文章を書いたり、他の人が書いた原稿をチェックしたりすることがあるそうです。さとゆみがゼミでの思い出をインタビューしました。

A1:岡田美佳子と申します。ゼミネーム(ゼミ内で使う呼称)は「らい」です。

私はITコンサルティング企業で新卒採用の仕事をしています。新卒採用は、就活生に会社の存在を知ってもらうところから始まります。就活サイトに求人を掲載したり、合同企業説明会などのイベントに出展したり、まずは認知を広げる活動をしていきます。IT経験不問で採用を行っていますが、コンピューターサイエンスを専攻とする学生は即戦力となるため、情報系の研究室との接点も広げたいと考えています。そのために情報系の学会に足を運ぶこともありました。会社に興味を持っていただいた方には、個社説明会やインターンシップなどにお越しいただいて、さらに会社への理解を深めてもらいます。そういった流れを経て、弊社で働いてみたいと思ってくださった方にはエントリーしていただき、書類や面接での選考が始まっていきます。

新卒採用に加えて、私は採用広報の役割を担っています。note上でのオウンドメディアの立ち上げを企画し、発信しています。まだまだ多くの方に会社の魅力を知ってもらう必要があるので、動画を作ったり、ホームページを作ったりして、日々発信を行っています。

A2:はい。私の場合は、自分で書くだけでなく、他の人が書いた文章をチェックすることも多いです。たとえば、外部のライターさんに書いていただいた、求人媒体に掲載する原稿やホームページに載せるインタビュー記事。それから、社内の方に書いてもらったオウンドメディア用の記事などです。オウンドメディア掲載までの確認するフローを社内で決めているので、それに沿ってチェックしています。

A3:受講したのは、自分で何かを発信して魅力を伝えることがしたいと思ったからです。オウンドメディアを立ち上げたときに、書く力のベースがないのは怖いなと感じて、宣伝会議さんのクリエイティブ・ライティング講座と、編集・ライター養成講座を受講しました。

その後、とある機会にたまたまさとゆみさんと直接お話しすることができて、編集・ライター養成講座を受けた感想をお伝えしたんです。私が「自分の書いた文章にもっとアドバイスや赤字がほしいんです」というと、さとゆみさんが「私のゼミを受けたらいいのに!」とおっしゃって。それ以降、ずっとさとゆみさんのゼミに興味を持っていました。でも、なかなかタイミングが合わなくて、受けることができませんでした。今回、ようやく3期で受講することができました。

A4:なかなか平日に時間が取れなくて、課題に対して短期集中で取り組むことになってしまい、それは少しもったいなかったなと思います。だけど、すごく楽しかったです。

A5:自分の文章のクセや苦手なところを認識できてよかったです。さとゆみさんからは、何度も「原稿の展開が速すぎる」と講評をいただきました。「初めて読む人たちにもうちょっと丁寧に説明してあげよう」と話してくれたことがとても印象に残っています。

この講評をいただいて、私には「おもてなしをしよう」という思考のクセがあることに気づいたんですよね。おもてなしをしたいばかりに、原稿にいろんなことを盛り込みたくなってしまうんです。その思考の裏側には、自信のなさというか、「もっとたくさんの情報を入れて、バリューを出さないといけないんじゃないか」という気持ちがありました。

良かれと思ってやっていたけど、真逆のことをしていたんだなと講評で気づきました。この思考のクセは、周囲から指摘されるものでもないですし、気づくことができてよかったと思います。良い原稿を書くために、きちんと向き合って直していきたいなと感じました。

A6:意識するようになったのは、主語と目的語を入れることです。私の文章は主語と目的語が抜けやすいとご指摘いただいて、気をつけて書くようになりました。それから、助詞の「は」と「が」の使い方も勉強になりました。「は」は、場合によってはonlyの意味となり、限定してしまうときがあると教えていただきました。これまで感覚的に使っていましたが、「は」と「が」を使う場面が明確になり、解像度が上がったと思います。

A7:修正の理由をきちんとお伝えしようと思うようになりました。さとゆみさんは「なぜこの赤字を入れたのか全部理由を説明できる」とおっしゃっていたと思います。私の入れていた赤字は、すべてに理由を添えていたわけではなかったので、もっと丁寧に書き込んでお戻ししようと、今は意識して取り組んでいます。それから、誰かを批判するような表現がないか、頭の中で「小骨を抜く、小骨を抜く」と思いながらチェックするようになりました。

A8:みんなの原稿を読もうと思ったのは、2期生のドッティーさんにアドバイスをいただいたからです。3期が始まる前に連絡を取る機会があって、「他のゼミ生の原稿も読んだほうがいいよ。それが何倍にも役に立つから」と言われました。みんなのことも知りたかったし、ここで生まれたつながりを今後もっと発展させていきたいという気持ちがありました。みんなの原稿を読むのはすごく楽しかったです。

A9:ゼミは、各自で課題をやったあとに講義で種明かしをする立て付けになっているので、さとゆみさんの解説を聞いていない状況でみんなの課題を読むことになります。だから、「すごくいいな」と思った原稿を講義でさとゆみさんが褒めたりすると、「やっぱり!」とうれしくなりました。理由はわからないけどなんとなくいいなと感じた部分を、さとゆみさんが改めて言語化してくれるので、理解が深まって、自分でも真似しやすくなったように感じます。

A10:グループを作った張本人は私です(笑)。私は佐藤尚之さんの「さとなおラボ」というコミュニティに入っていて、仲間とのつながりがとても大事だなと感じていました。人とのつながりが、何倍にも学びの価値を広げていくと思うんです。だから、さとゆみゼミでもみんなと良い関係性を築いていきたいなと、気軽に交流できるメッセンジャーのグループを作りました。

グループでは、「課題がツラい」「今頑張って書いている」などの会話をよくしていました。「自著の企画書を作る」という最終課題では、グループ内での会話を通して企画を見直したメンバーもいたようです。ゼミをきっかけに、これまで接点のなかった人同士が、年齢や住んでいる場所を飛び越えてつながっていくのはすごく面白いし、世界が広がるなと思いました。これからもいろんなことを話したり、一緒に何か面白いことをやったりして、ずっと仲良くしていけたらいいなと思います。

A11:大変だな、ツラいなと思うこともありましたが、基本的には楽しく、前向きに取り組めていたと思います。でも、最終課題だけはとても困ってしまいました。「自分の中にある何か」を書くことが、すごく難しいと感じました。

そのときは、いつもより課題に時間が取れそうだったので、しっかり書いて、見直しまでして出したいなと思っていました。でも、どんどん筆が重くなってしまって。書く前の企画内容を考えている段階で身動きが取れなくなってしまいました。けれど、なんとかして出さなきゃと、半日くらいで構成を作って、「はじめに」を書きました。こんなに悩むのは久しぶりの経験でした。

A12:私もそんなことを考えていました。以前、コーチングの勉強をしたことがあって、ちょうど昨日テキストを見直していたんです。「人間の脳は前頭葉で問いを作り、側頭葉から答えを引き出す。でも、人間は2割ほどしか脳を意識的に使えていないから、残りの無意識部分をもっと顕在化することが大事。そのためには、問いかけることが有効なんだ」、というような話を思い出していました。自分で問いを作るのはすごく難しいんだなと考えながら、「問いを立てる」点がライターと似ているなと思っていたんです。

A13:3期火曜クラスの有志で、「note更新100日チャレンジ」をやっているんです。毎日何を書こうか考えているのが、自分に質問を投げかけているみたいで。これってコーチングと似ているなと思いついて、テキストを引っ張り出しました。

A14:みんなそれぞれ理由があると思いますが、私の場合は2つあります。1つは、書く習慣をつけるためです。仕事で必要に迫られて文章を書くことはありますが、自発的に書く習慣がないので身につけられたらと思いました。それから、私は自分の中のものを引き出して書くことに苦手意識があります。仕事で書く文章は、採用に関することなどテーマが限定的で書きやすいんです。だから、何もないところから文章を書くことをやってみたいなと思いました。とりあえず、慣れていないことをやろう、という感じです。

もう1つは、ゼミの期間中、火曜クラスのシマ(島袋匠矢)さんが毎日noteを更新していました。私も一緒にやろうと思っていましたが、仕事が忙しくて始められませんでした。それに心残りがあって、今回のチャレンジでモヤモヤが解消できればと思いました。

A15:いや、とても納得です。毎日何を書くか悩んでしまうのは、ゴールがないからだと思いました。ゴールがあると、逆算して今何をすべきなのか計画が立てられるし、どれくらい目標に進んだのか測定できる。ゴールを決めずに書き続けても、得られるものが少ないのかなと考えていました。今、さとゆみさんにご指摘いただいてクリアになりました。

A16:いえいえ、とんでもありません。気づきがたくさんありました。私は以前、「1000日チャレンジ」として、Instagramにその日に飲んだお茶、あるいはコーヒーをアップしていたことがあります。お茶やコーヒーの豊かな世界が見えるようになって、やって良かったなと思っています。でも、それで何者かになれたかというと、そうではありませんでした。私は継続することを目標にしていたので、自分が続けられることを優先して挑戦していたのだと思います。内容の質よりも、「1日1枚投稿できたらOK」というやり方でした。だから、継続力は身についたと思うけれど、得られることが少なかったのかなと思いました。どんな目標を立てるかで、やり方や得られることの大きさは変わるなと体感しました。

さとゆみさんのアドバイスを参考に、これからは目的意識を持って取り組んでいこうと考えを改めました。

A17:ゼミの最後に、「どんな書き手になりたいか」という質問がありました。あのときはまだ明確な答えが出ていなくて、ずっと考え続けていました。まだちょっとぼんやりしていますが、今は「人の魅力を伝えられる書き手」になれたらいいなと考えています。採用の仕事も、面接で問いを投げかけることでその人の良さを引き出している側面があるので、私はそこに面白さを感じています。

A18:それから、もうちょっと、自分のことを書けるようになったらいいなと思っています。私はさとなおラボの選考に5回落ちて、6回目でようやく受かりました。ラボを受け終えた最後のタイミングで、さとなおさんに「本人に会ってわかったけど、自分の魅力が文章から出てないよ。もっと『自分』におりていって、書き方を考えてみてください」と言われました。どうしたら上手くできるようになるかはまだわからないけれど、試行錯誤してやっていきたいです。

A19:仕事で書くような事務的な文章のほうが、どちらかというとわかりやすく書けていると思います。でも、これからは、人やものごとの魅力を伝える文章をもっと書けるようになりたいです。さとゆみゼミでの学びを活かして、いい文章を書けるように頑張ります。更新しているnoteも、「魅力を伝える文章を書く」ことを目標に取り組んでみようと思います。ありがとうございました!


(構成・文/玄川 阿紀)

プロフィール
岡田美佳子

2011年に適性検査を扱う人材アセスメント企業へ新卒入社。人事コンサルタントとして企業の選考プロセス改善に取り組んだのち、2016年にITコンサルティング企業に転職。現在まで新卒採用、採用広報を担当する。採用オウンドメディア(公式note)を一から企画・設計し、2020年1月に立ち上げ。現在も運営リーダーを務める。